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レセプトの月遅れ請求はオンラインでどうなる?やり方を解説

レセプトの月遅れ請求はオンライン

レセプトを何らかの原因で、当月に請求できないときは「月遅れ請求」を行う必要があります。

また、厚生労働省は紙レセプトからオンラインでのレセプト請求への移行をめざす方針を示しました。

今回は、レセプトの月遅れ請求のオンラインでのやり方を解説します

関連記事:レセプトのオンライン請求の義務化はいつから?どう変わるのかも解説

レセプトの月遅れ請求とは?

レセプトの月遅れ請求とは、請求するはずであったレセプトを翌々月に請求することです。

通常は、保険が利用された月の翌月10日までに審査支払い機関に、審査支払機関に請求します。

月遅れ請求になる原因

ただし、以下のような原因があった場合はレセプトを月遅れ分として次の月に請求することができるのです。

  • 月の途中で区分変更があった
  • 更新手続きが間に合わなかった
  • レセプトに不備があった
  • レセプトの内容が間違っている

患者さんが保険証を変更したときだけではなく、レセプトを請求したけれど返戻レセプトになった際にも「月遅れ請求」として提出することが可能です。

たとえば、9月分の実績は10月の10日までにレセプト請求を行います。

ただし、返戻レセプトなどは9月分であっても11月10日までに月遅れとして請求できるのです。

その場合は、10月分(当月)のレセプトと合わせて9月分のレセプトを請求します。

つまり、当月以前のレセプトはすべて月遅れ請求として提出します

関連記事:レセプトって難しいの?〜業務の内容と進め方を徹底解説〜

提出期限

月遅れ請求は返戻の場合、

令和2年3月までの実績であれば、3年間
令和2年4月以降の実績であれば、5年間

が提出期限とされています。

(出典:社会保険診療報酬支払基金_請求支払に関するQ&A より)

令和2年4月1日に民法が改正されたため、提出期限が異なります。

レセプトの月遅れ請求の流れ【オンライン】

返戻レセプトなどは、月遅れとして請求でき、方法は紙とオンラインがあります。

ただし、令和5年4月以降に再請求する場合は、原則オンラインで行うように厚生労働省により示されました。

また、通常のレセプト請求も令和6年の9月中までに、オンラインで行うことをめざす流れで方針を示しています。

ここからは、レセプトの月遅れ請求の流れをみてみましょう。

関連記事:レセプト請求とは?オンラインで請求する流れを解説!

1.返戻レセプトをダウンロード

まず、オンラインシステムを利用してオンライン請求サイトにある返戻レセプトをダウンロードします。

レセプトをダウンロードしていない場合は、処理状況の欄にダウンロードをするように示されています。

そのため、確認したかどうかを一目でチェックすることも可能です。

また、オンラインで請求したレセプトだけではなく、紙レセプトで請求して返戻されたものも、オンライン上でダウンロードすることができます

2.レセプトの確認と修正

ダウンロードしたレセプトは、レセプトコンピュータに取り込むことが可能です。

そして、ダウンロードした返戻レセプトとオンライン上もしくは紙レセプトを比べて確認と修正を行います。

修正の際はカルテを開いた状態で行い、漏れやミスを修正したらレセプト画面へ戻ります。

ここまで終えたら、訂正したレセプトの電子ファイルが完成です。

3.オンラインサイトから再請求を行う

修正したレセプトは、当月に請求するオンラインレセプトと合わせて、翌月の10日までにオンラインサイトから再請求を行います。

完成した電子ファイルは、国民保険用と社会保険用に分けられて作られますので、送信先を間違えないようにしましょう。

また、再請求を行った後は、必ず返戻再請求データを削除しておきます
そうしなければ、来月分のレセプトに含まれてしまうからです。

関連記事:レセプトのオンラインでの返戻再請求のやり方は?メリットも解説!

レセプトの月遅れ請求はオンラインで快適に行う

レセプトの月遅れ請求は紙で行っているという医療機関も少なくありません。

紙で行うと人為的なミスが多くなり、医療事務で2重チェックなどの手間も取られます。

ただし、紙レセプトで月遅れ請求している医療機関は、オンライン化するためにインターネット環境を整えたり、専用の機器を揃えたりするための費用がかかります。

そのため、紙レセプトからオンラインに移行する歯科医院は一部であるといった現状です。

ただし、月遅れ請求をオンラインにできれば、以下のようなメリットを得られます。

  • 医療機関の間で情報を共有できる
  • 医療費の不正請求を防げる
  • 返戻レセプトデータをオンラインでダウンロードできる
  • 紛失を防げる

また、レセプト請求を行う機器とレセコンが一体化していれば、より医療事務の手間を省けます

オンラインであればオンライン上でミスが自動チェックされるため、間違いや不備をより防げるでしょう

さらに、紙であれば輸送時に紛失や破損するリスクがありますが、オンラインであればデータで送信するためそのようなリスクは低減され、患者さんの情報を慎重に取り扱えるようになります。

レセプトの月遅れ請求のやり方を覚えれば、オンラインでの請求も快適にできるため、今回の記事を参考に覚えてみましょう。