歯科開業医の年収は1000万円超えが普通？　リアルな懐事情とは

これから開業を考えている歯科勤務医の皆さまへ

歯科開業医になると、どれくらいの年収が得られるのか、リアルな実態が気になるところでしょう。

令和元年の調査によると、歯科開業医の平均年収は1000万円を超えていると報告されています（第22回医療経済実態調査/厚生労働省より）。

この数字だけを見ると、歯科医は憧れの年収1000万円超えが実現できる職業と言えるでしょう。

しかし、開業歯科医といっても、個人で開業するか法人化するかによって年収に大きな違いがある点には注意が必要です。

個人で開業した歯科医の平均年収は約632万円ですが、医療法人化した歯科医院の院長となると、その年収は約1400万円にものぼるというデータが示されています。

勤務医の平均年収が約590万円であることを考えると、開業歯科医や院長との間には大きな差があることが分かります。

では、本当に歯科開業医は儲かるのか、そして年収1000万円を超えるためにはどのようなステップが必要なのか、詳しく解説していきます。

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本当に平均年収1000万円超え？開業歯科医の年収

データが示すように、開業歯科医といえば一般的には「歯医者は儲かる」というイメージがあります。

しかし、実際のところはどうでしょうか？

実際に歯科を開業し、経営をされている院長や事務局長の方々からは、「いやいや、歯医者が儲かるなんてそんなことはない」という声が聞かれるかもしれません。

実は、その通りで、イメージと現実には大きな隔たりがあります。

その理由の一つは、開業歯科医や院長の多くが、開業資金として多額の借金を抱えているためです。

開業にかかる資金は、5000万円から1億円にも及ぶことがあります。

例えば、これを15年で返済する場合、毎月約30万〜60万円、年間で360万〜720万円を返済に充てる必要があります。

 

 

さらに、歯学部時代に奨学金を利用していた場合、その返済も加わります。するとどうなるでしょうか？

開業歯科医の年収は約632万円から1400万円と言われていますが、その半分以上が開業時の借入金返済に消えてしまう計算です。

これは非常に大きな負担です。

15年間の返済期間中には、医療機器の買い替えや新たな設備の導入が必要になることもあります。

スタッフが退職した場合には、求人広告や人材確保のための費用もかかります。

「歯科開業医の年収は平均1000万円以上」というのは確かに事実ですが、必要経費を差し引いた後の手取りは、その半分以下になることが多いのが現実です。

本当の意味で年収1000万円を超えるためには、高いハードルを乗り越える必要があるというのが実情です。

 

矯正・インプラントなど専門分野に強い歯科医は高収入・高年収

都市部で矯正やインプラント、口腔外科などの自費診療を中心に診療を行う歯科医の場合は、状況が異なります。

人気のある歯科医になると、一般の医師と同等の年収1500万円以上を稼ぐケースもあります。

「それなら歯科は自費診療に力を入れるべきだ」と考えるかもしれませんが、自費診療を始めると、常に新しい患者を集め続けなければならないという使命が発生し、非常に多忙になるのが現実です。

ただし、専門分野に強い歯科医になると、診療日時を減らしながら、他の歯科医院で1回6万円以上の高額なアルバイトで働くケースもあります。

また、自費診療に力を入れている歯科医院のホームページを見ると、矯正歯科やインプラントに特化したページを作り、さまざまな戦略を積極的に展開していることがわかります。

関連記事：「インプラント専門歯科ホームページ制作についてわかりやすく解説」

 

歯科開業医として成功し年収を上げるための方法

2008年をピークに人口減少が進む日本では、「歯科医院を開けば簡単に儲かる」というのは過去の話です。

「歯科医院はコンビニより多い」とよく言われますが、郵便局と比べると2倍近くも多いとされ、その多さには驚きです。

都市部ではどこにでも歯科医院があるため、開業すれば自然と患者が来る時代は終わりました。

戦略的な集患ができなければ、歯科開業医としての経営は厳しいものになるでしょう。

年収1000万の歯科医師を目指す3つの取り組み

歯科開業医が年収1000万を目指してキャリアアップするためには、臨床技術の向上以外にも、経営スキルやネットワークの拡大が非常に重要です。

以下、研修プログラムの参加、学会活動、そして人的ネットワークの構築について解説します。

 

研修プログラムやセミナーへの参加

歯科医師としてのキャリアアップの試みの一つとして、研修プログラムやセミナーへの参加を挙げることができます。

最新の歯科技術や経営に関する知識を習得することができます。

 

経営研修（セミナー）

開業歯科医としての経営スキルは、収益性向上の鍵を握っています。

歯科医師向けの経営セミナーは数多く、経営戦略、患者管理、財務管理などを学ぶことができます。日本歯科医師会や日本臨床歯科学会が主催する経営セミナーが特に有名です。

 

自費診療にかかわるスキルアップ研修

例えば、矯正歯科やインプラントなど、収益性の高い自費診療分野に特化した技術研修も重要です。

「日本口腔インプラント学会」や日本矯正歯科学会が主催するセミナーは、技術の習得もさることながら、資格認定を受けるためのステップにもなります。

他にも、自費診療に強くなるために、審美歯科やデジタル歯科などの技術を学ぶ研修プログラムなどもあります。

 

学会活動への参加とネットワークの構築

歯科開業医の学会活動への参加は、学会発表や講演を通じて様々な知識の共有や信頼関係の構築に役立ちます。

また、学会員として資格の取得をすることもできますので、歯科医師としての信頼性の向上にもつながります。同業者とのネットワークは、開業医として大きな強みにもなります。

また、医療業界だけでなく、他の業界人とのつながりも大切です。

経営にまつわるノウハウや、歯科周りではなかなか得ることができない経験や知識、視点などを知ることができ、経営におけるマーケティングや財務管理のヒントにもなります。

歯科開業医として年収1000万円を目指すのであれば、技術力と同時に人間力を磨き、経営スキルも強化していく必要があります。

 

歯科医師の年収維持施策／モバイルフレンドリーな歯科ホームページ

それだけではありません。

従来からGoogleが掲げていたモバイルフレンドリー・MFI（モバイルファーストインデックス）はいよいよ本格化しており、2024年7月5日以降は完全にパソコン用Google botによるクロールとインデックスを終了すると発表しています。

今後はモバイル用のGoogle botのみとなり、モバイルファーストインデックスはいよいよ最終形態を迎えた形となります。

もちろん、モバイル用のGoogle botだけになったとしても、パソコン用サイトがクロールされなくなるわけではありませんし、インデックスされなくなるわけでもないのですが、さすがにこれだけGoogleが「モバイルファースト」「モバイルフレンドリー」という中にあってモバイルにフレンドリーでないホームページをいつまでも持ち続けることは、大きく集患にマイナスの打撃を与える可能性が高いと言えます。

既に歯科医院としてホームページは持っているものの、かなり古くなってきていてリニューアルもまったくしていないという場合、一度早めの見直しを検討した方がいいでしょう。

 

年収1000万超えのための集患を担う歯科ホームページ制作

モバイルフレンドリーなホームページを用意するということは、パソコン用のサイトをスマホ用に変換しただけのどこかいびつなものを準備するのではなく、スマホだけでもスタイリッシュで読みやすいものであることが重要です。

メラビアンの法則にもあるように、初対面の印象の９割は「見た目」で判断されます。

流行っている歯科医院は、ホームページを見れば「明らかに違う」「流行っているだけのことはある」と感じられることも非常に多いです。

 

患者さんのファーストコンタクトであるホームページに配慮が行き届いていれば「診療も丁寧そう」「歯科医もスタッフも親切そう」「設備も新しいのでは」と、良いイメージを持ってもらいやすくなります。

また、診療中の説明やコミュニケーションが苦手であれば、あらかじめ治療内容やチェック項目をまとめたページをホームページ上に作っておき、それに沿って説明をしたり、後で患者さんに見てもらったりできるようにしておけばカバーできます。

人事・マーケティング・ホームページ制作など、外注できるものは外部の専門家の力を利用して、歯科医師は診療に集中できるような体制をとれば、次第に「歯科医師はしんどい」を脱却して、楽に質の良い仕事をこなせるように進化できます。

外注を成功させるコツは、「歯科医院に強い専門業者」を選ぶことです。

歯科業界の専門知識を有する信頼できるスペシャリストへ依頼するとことで、コストパフォーマンス良く、経営改善につなげていきたいものです。

歯科医院のホームページ制作依頼や、マーケティングで集患したい場合はぜひ私たちデンタルWEBへご相談ください。