歯科コラム
医療機関で活躍するレセコンとは?基本業務と導入するメリット
医療事務の仕事のひとつレセプト。
「レセプトが大変で、時間が足りない……」
診療をした翌月の10日は、レセプトの提出日のためギリギリで忙しい。
そのような病院は「レセコン」を導入することを視野に入れてみませんか?
関連記事:レセプト請求とは?オンラインで請求する流れを解説!
目次
レセコンとは?
レセコンは、レセプトを作成するためのコンピューターのことです。
レセプトコンピューターの略名で、「医療コンピューター」「医療事務コンピューター」とも呼ばれております。
「レセコンって聞いたことはあるけれど、どんなメリットがあるの?」とよくわからない方のために、ここでは、レセコンにできることやメリットを紹介します。
レセプトとレセコンの違いとは?
レセプトの基本業務
「レセプト」とは、保険者に請求する「診療報酬明細書」です。
医療行為に要した医療機関に支払われる費用がわかる、「レシート」のようなものです。
診療月ごとの「入院」「外来」「調剤」の項目にわけて記載しているため、いつ、誰が、どのような診療や処方を受けたのかを、レセプトだけで把握できます。
保険診療では、患者さんが医療費を全額負担するのではなく、保険者にも負担額を請求し、支払われます。
保険者に正しい金額を請求するため、「レセプト」を患者さん1名につき、毎月1つ作成するのです。
レセプトを提出するのは、診療をした翌月の10日前後までと決められており、1ヶ月分となるとかなりの量で、レセプトは大変ですよね。
また、電子媒体による請求の場合は、毎月10日までに管轄の都道府県労働局に提出する必要があります。
(参照:厚生労働省「4)請求・支払のQ1」より)
レセコンでできること
レセコンでは、まず診療ごとの「治療」や「検査」などを、英数字のコードや品番で入力します。
これにより、診療内容の入力や報酬の計算が自動的に行われます。
また、記入後のチェックを自動的に行える、点検機能がついている種類もあり、保険・公費の入力漏れやミスを未然に防ぐことも。
レセコンの種類によっては、よく使う薬と処置を登録して、効率をアップすることも可能です。
平成27年4月の電子レセプト請求の電子化普及状況をみると、紙のレセプトの使用率は1.4%と低いことがわかり、コンピューター上でレセプトを行うことがほとんどです。
(参照:厚生労働省「電子レセプト請求の電子化普及状況等(平成27年4月診療分)について」より)
レセコンを導入するメリットとは?
効率アップでスタッフの笑顔が増える
レセコンの大きなメリットは、業務の効率化のアップです。
レセプトは、医療事務の仕事の中で、大変で手間のかかる業務です。
レセプト業務を「大変」と感じているスタッフも多いのが現状です。
レセコンを導入すれば、患者さんの診療の情報を登録することがスムーズになり、他の業務にも余裕ができます。
スタッフの業務の負担が軽減することで笑顔が増え、職場の雰囲気が明るくなるなどのメリットがあります。
関連記事:レセプトって難しいの?〜業務の内容と進め方を徹底解説〜
業務が円滑に進み患者さんの満足度が上がる
診療の待ち時間が長いと「緊張する」「いつまで待てばいいの?」と、不安に思われる方もみえます。
レセコンは作業量を増やして、ミスを減らすため、病院の窓口や受付の業務を円滑に進めることが可能です。
たくさんの患者さんが医療期間にきても、「診療の待ち時間が早くて快適」と、患者さんの満足度も上がるでしょう。
入力ミスを防止できる
入力をチェックする機能が備わったレセコンであれば、入力中のミスを見逃しません。
そのため、ミスを早期に発見・修正できます。
レセコンの種類によりチェック機能の能力は異なるので、適切なものを選びましょう。
レセプト業務が大変であれば「レセコン」を導入しよう
レセコンは、明細書を作成して保険者に請求するだけの機器ではありません。
メリットは多く、円滑な受付業務をはじめ、患者さんの情報の登録、保険証の確認などが可能です。
「レセプト業務が大変……」と感じているのであれば、レセコンを導入することで業務を効率化できます。
スタッフはもちろん、患者さんの満足度にもつながるため、レセコンのメリットを知り、導入を考えてみてはいかがでしょうか。