レセコン 

レセコン?電子カルテとはなに?〜それぞれの業務内容とシステムの違いについて〜

「電子カルテ?レセコン?」

名前を聞いたことがない、という方は少数かもしれません。

どちらも、医療機関では導入しておきたいシステムであり、多くの医療現場で使用されています。

しかし、「導入するのであればどちらを導入をすればいいの?」と、疑問をお持ちの方もいらっしゃることでしょう。

そこで今回は、電子カルテとレセコンの業務システムの違いについて解説します。

関連記事:レセプトって難しいの?〜業務の内容と進め方を徹底解説〜

 

電子カルテとレセコンとは?

まず、「そもそも電子カルテとレセコンとは?」という疑問にお応えします。

 

レセコンとは?

レセプト・オンライン

レセコンとは、「レセプトコンピューター」の略名で、レセプトを作成するためのコンピューターです。

医療コンピューター」や「医療事務コンピューター」とも呼ばれています。

そもそも、レセプトとは保険者に請求する「診療情報明細書」のことで、それを作成できるコンピューターを「レセコン」と呼びます。

医療費にかかるレシートのようなものを作成する機械のことです。

レセコンには、処方や調剤の情報、手術情報、治療の内容などの入力、窓口会計の計算、レセプト作成、明細型領収書の発行など、さまざまな機能があります。

また、記入後のチェックを自動的に行える「点検」や「薬と処置をセットにして登録」する機能が搭載されている機種もあり、紙のレセプトと比較すると効率アップを測れます。

関連記事:医療機関で活躍するレセコンとは?基本業務と導入するメリット

 

電子カルテとは?

診療報酬明細書・レセプト

電子カルテとは、紙で管理していたカルテを電子データで管理するシステムです。

電子カルテでは、医療情報を管理・編集・記録することができ、多くの医療機関で導入されています。

令和2年時点で、電子カルテシステムを導入している一般病院は57.2%、一般診療所では49.9%とわかっており、約半数くらいの医療機関が紙のカルテではなく電子カルテを使用しています。

(出典:厚生労働省「医療分野の情報化の推進について」より)

医療機関の大小は関係なく、幅広い病院で導入されていることがわかります。

 

電子カルテとレセコンの違い

それでは、電子カルテとレセコンの違いを詳しくみていきましょう。

 

業務する人の違い

電子カルテとレセコンでは、「誰が使用するのか?」という点で大きな違いがあります。

電子カルテは、主に医師が使用するものです。

一方、レセコンは、医療事務や会計士が使用します。

電子カルテとレセコンでは、業務する人が違うという特徴があるので覚えておきましょう。

 

システムの違い

電子カルテは、医療情報を管理するため、診察の度に医師がコンピューターに記入します。

会計情報や医師が処方した薬などに相違がないかをチェックすることが可能です。

また、電子カルテにより、院内業務や医療機関間における情報連携が効率的に行えることが期待されています。

 

電子カルテとレセコンを導入するメリット

電子カルテ、レセコンどちらも院内業務や医療機関間の連携を効率的に行うためには、導入しておきたいものです。

院内の業務が円滑に進めば、スタッフの笑顔が増え、業務にも余裕がでます。

ミスを防ぐばかりではなく、働く環境も整えることが可能です。

また、電子カルテを活用すれば、レセプトやレセコンでは確認ができない、以下のような情報が確認可能です。

  • 既往歴
  • アレルギー情報
  • 薬剤併用禁忌情報
  • 感染症情報
  • 検体検査結果
  • 画像結果およびレポート
  • 診療情報提供書

レセコン単体では、現在の病気や処方情報はわかりますが、詳しい全身の健康状態などはわかりません。

関連記事:レセプト請求とは?オンラインで請求する流れを解説!

 

レセコンが一体化した電子カルテを導入する

電子カルテとレセコンは、違う人が使用してシステムも異なるのですが、2つは連携させて使用することができるのです。

レセプトを作成するときに電子カルテの情報をすぐに確認できれば、ミスが減ります。

また、カルテ情報をレセコンに入力する手間が省けるため作業効率がアップします。

さらに、電子カルテとレセコンが一体化されていれば、内容の修正、変更があっても、両者のデータを同時に変更することが可能です。

 

電子カルテとレセコンはどちらも導入すると業務の効率化アップをめざせる

電子カルテとレセコンは、使用する人が違いますが、導入することで効率化を測れます。

電子カルテ、レセコンどちらも、院内の業務をスムーズに行うためには大切なものです。

また、2つは違うものですが、連携ができること一体化したものがあることも導入する際に覚えておきましょう。